令和5年11月7日、公益社団法人日本看護協会で「看護師と准看護師の業務区分、役割分担に向けた情報交換会」が開催され、筆者は「准看護師との協働に向けた取り組み」について発表しました。
(発表者=筆者)
医療法人健栄会 三康病院
診療管理部部長 磯川 薫(認定看護管理者)
・公益財団法人 日本看護協会にて
(左から4人目)同協会/常務理事 田母神裕美 様、(左から5人目)同協会/教育制度課 坂牧千秋 様
(写真中央)同協会/会長 高橋弘枝 様、(写真右)磯川
看護師・准看護師の協働に向けた取り組み
筆者の所属施設は、大阪府高槻市にある創立44年の腎・泌尿器・透析の専門病院で近隣に3つの外来透析施設を有しています。 病院は22床と小規模専門病院ですが、この地域の腎専門マザーホスピタル的な役割を担っています。
当法人の准看護師の割合は(2023年11月現在)、各外来透析施設に約40%在籍していますが、年々新規採用者は減少傾向で、准看護師の進学数は、過去14年で11名となります。
看護職の業務は、保助看法をはじめとする各法令等で規定されていますが、看護師と准看護師は教育課程、役割が違うため、当法人では看護師、准看護師職務規定の整備を行い、それぞれの役割を明記しています。
また従来から使用してきた外来透析施設の看護計画を看護師から准看護師への指示書として使用し、看護計画の立案は、准看護師の考えも取り入れて作成するようにしています。
クリニカルラダーについては、日本看護協会が公表されているものを基礎として、看護師、准看護師のそれぞれのクリニカルラダーを作成し使用しています。准看護師のクリニカルラダーは、3段階評価としましたが、最終目標は進学としています。
准看護師との協働に大切なことは、先ずは看護管理者はじめ職員が互いの役割を理解することや互いの立場を尊重できる組織風土を作っていくことが重要だと考えています。